地域医療連携 |
地域医療連携という言葉が一躍注目を集め、あたかも新たに生まれたようですが、地域の医療機関、福祉施設など地域の関係機関との協力関係は、今に始まった特別なものではありません。
私たちが住む地域社会には、病気やケガを手術や高度医療で集中的に治療する病院や、かかりつけの医院・クリニックなど様々な医療機関があります。
近年、国が推し進める医療制度構造改革の流れのなかで医療機関が提供する医療の内容や病床数などによって、急速に医療機関の役割分担が進んでいます。
それぞれの医療機関が、医療サービスの提供に役割を担い、お互いに補いあう仕組や取り組みが地域医療連携と言えます。
また、医療機関にとどまらず、訪問介護、通所介護などの居宅介護サービス、老人保健施設などの介護保険施設、市役所、社会福祉協議会などの関係機関との連携の充実も求められています。
当院では、地域医療連携室を設置し、医療機関をはじめとする関係機関と、より一層、協力関係の強化に取り組みます。
医療相談 |
病気やケガによって治療が必要になったとき、日常生活から離れて病院などの医療機関に入院、通院します。
いざ、入院、通院が必要になると、今まで経験したことがない、思いもかけないような様々な問題に直面します。
例えば、入院や通院では、医療を受けるには医療保険を使います。また、在宅や施設で介護を受けるには介護保険を使います。
病気やケガになって、はじめて様々な制度を利用するときに、知らないこと、分からないことが沢山あります。また、療養や今後の生活が不安になることがあります。
そのようなとき、患者さんやご家族の抱える問題を整理し、いろいろな制度を紹介したり、関係機関と連絡をとりあって手続が円滑に進むように手配したり、情報や専門家、組織を結び付けたりしながら問題の解決をお手伝いするのが医療相談です。
医療相談は、すべての問題を解決することはできませんが、患者さんやご家族と一緒に問題と向き合い、患者さんやご家族が制度の知識や利用の仕方を身に付け、上手に利用できるようになることや、さまざまな制度を利用する要領を得ることで問題を解決する力、「自分で立つ力」が付くようにお手伝いします。
医療相談が、患者さんやご家族の抱える問題の解決への一助になればと考えます。